10月の手紙
小僧、元気にしていますか。僕は今月はいろいろなことがありました。
10月１日 「気流の鳴る音」の文庫版（筑摩）を買う。最後の「交響するコミューン」を再読した。
５日 新大久保の楽器屋にサックスを取りに行く。調整をしてもらったのだ。マウスピース（梅津さん*1と同じやつ）を買って安くしてもらった。芯のある音が出る。
夜、楽器が修って嬉しいのでいつものJAZZの飲み屋に楽器を持っていく。マスターが「1曲やりなさいよ」といってピアノトリオのCDをバックに枯葉を吹かせてくれた。
８日 渋谷クアトロで岩沢君のいるバンド「M」のライブ。勢いがあり楽しいバンド、ホーンの感じはRCのようでかっこいい。コーラスの女の子3人も踊って歌う。最後の曲は常連のファンも皆ステージに上がって来て合唱。汗だくになってサックスを吹き気持ちよかった。
打ち上げは下北沢のギョウザの王将。ギョウザ・ラーメン・炒飯を皆で取り分けて食べて飲み会。バイト、会社員、無職いろんな人がいる。僕と同じくらいの年の人が多い。その後は岩沢君と二人で飲みにいった。岩沢君の知り合いのボクサー志望の人にあって同席。試合前の減量は本当にすごいらしい。１日２食、わずかに食べて、いらいらして過敏になって試合をむかえるそうだ。そんな精神状態だから殴り合いができるんだと彼はいっていた。
11日 総務課の分科会があって横浜の営業所にでかける。打ち上げで、普段は接待に使う会員制のクラブに連れていってもらう。横浜三越の上にあるエスカイヤクラブだった。（まえに小僧とランチを食べたことがある）
いろんな色柄のコスチュームのバニーガールが大勢いた。（うさぎなのに豹柄の人もいた）みんな背が高くすらりとして、すごくかわいい子もいた。ライターを胸の谷間にはさんでいるのがHだった。
12日 健康診断があって体重が62キロになった。問診の時、標準体重よりマイナス7％だといわれた。この位が一番長生きするそうだ。
14日 社内旅行で関西に行く。初日は神戸だったけれど、姫路まで設計の人たちといって、姫路城と文学館（安藤忠雄の新作）を見た。姫路城は入り組んで、規模が大きくヨーロッパの城郭都市もこんな感じかなと思った。
夜は三宮の街に出て、アジア多国籍料理の飲み屋で飲んだ。昔からのお店らしく落ち着いた雰囲気だった。タイのメコンというお酒がおいしかった。
15日 二日目も自由行動なので三人で大阪にでかけた。昼は鶴橋で焼肉。昼間からお客さんが一杯、一人前がすごい量だった。コムタンなどはでかい牛テールが三切れ入っていて肉だらけだった。ユッケビビンバもユッケだらけ。
でも冷麺は釜山苑*2の方がおいしい。
新世界にいって通天閣にのぼった。立ち飲みの店や串かつ屋におじさんばかりいる街だ。昭和30年代のそのままという感じ。怖いというより寂しい所だ。なんば花月で吉本新喜劇をみた。チャーリー浜も出ていた。
カラパラ*3に行き、奈良にいっていた人たちと合流。その後てっちりを食べ、小僧に教わった、たこやき、どてやき、おでんの店で飲んだ。こんな所が小田原にあればいいなと皆いっていた。どてやきがとてもおいしかった。
最後は金龍ラーメン。社内旅行は1泊なので自分たちで予約した難波のビジネスホテルに泊まった。
16日 旅行最後の日は一人で奈良に行った。
法華寺に行って御守犬*4とこの便箋を買った。市街は新しいお店が増えて随分感じが変わった。博物館をみて、わらび餅を食べて、若草山に登った。奈良には何度もいっているのに若草山には初めて登った。眺めが良くて驚いてしまった。しばらく草の上に寝そべってのんびりした。山頂のすすきの中に鹿が沢山いた。
夕方、また大阪にもどり心斎橋に行った。小僧が働いていたビルの前に行ったら、なんだか小僧を待っているような気持ちになって少し涙がでた。ステーキ屋の路地を抜けて明治軒にいったら定休日だった。オムライスはあきらめて川福でうどんを食べた。
御堂筋線で新大阪駅へ。小さいゴーフルを買った。20：04発のひかりに乗る。ビールを飲んで、うとうと眠って22：30には小田原に着いた。
19日 高校の時の友人の結婚式の2次会で浜松町にいく。大学の時以来あっていない友人にも会えて2次会のあとバーデンバーデン*5にいった。6年ぐらい会っていない奴も全然変わっていなかった。僕もみんなから「変わらないねえ」といわれて、「最近またもとに戻ったんだ」と言った。
明日の休みにはクリストのアンブレラ・プロジェクトを見にいく予定。水戸芸術館にも寄ってみよう。来月には美恵子さん・香織さんと歌舞伎座に行く計画がある。
