僕は統合失調症

30歳の時に発症した統合失調症の発病・入院・回復の記憶

2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

文子の言葉

朝6時半起床の病院から解放され、僕は毎日昼近くまで眠るようになった。とにかく眠くて起きられなかった。昼間も何もすることなくごろごろ。夜はなかなか寝付かれず夜更かしをした。そんな生活が長く続いた。病者への温かく真摯なまなざしを持つ精神科医、中…

掲示板を設置しました。

「統合失調症(分裂病)当事者の日記」のよっしーさんの提案で、統合失調症について語り合う掲示板をシェアすることになりました。僕のブログのコメント欄では書き込みにくいようなご意見も、是非書き込んでみてください。「僕は統合失調症」は僕個人の過去…

草間彌生のカボチャ

先週、高校時代からの友人と2人で、瀬戸内海に浮かぶ香川県の直島を旅した。ベネッセの運営する美術館とホテルのある島で、アートマニアにとっては憧れの島。安藤忠雄設計の魅力的な美術館・ホテル、島の集落の中の空き家・廃屋を再生した空間で現代アートの…

発病年齢のちがい

退院してから何年ものちのことだが、ある統合失調症の当事者の講演を聞きに行った。当事者の交流グループも主宰され、精力的に活動している方だ。僕よりも若い。高校生のときに発病、回復後コンビニのアルバイトを長く続け、現在は障害年金を受け、講演会・…

入院編を終えて

書き進めながら、いろいろなことを思い出した入院編。ほとんどの人とはそのとき限りの出会いでしたが、今は皆さんどうしておられるのでしょうか。嫌でたまらなかった入院生活も、今になって考えると、自分にとって何か得るものもあったのかなあと思います。…

念願の退院

文恵さんは、僕より少し年上で、背が低く髪が短く、文子に少し雰囲気が似ていた。大部屋ではなく2人用の個室に入院していて、あまり部屋からは出てこなかった。僕は昼間部屋に行き、よく話をするようになった。若いときからの入院生活のためか、浮世ばなれし…

芝居の稽古

看護婦の磯山さんに1月のある日、「Sさん、お芝居にでてくれない?」といわれた。2月に市内の精神病院が合同で開催する芸術祭があり、T病院では出し物に演劇を企画しているというのだ。「それまでは退院できないんだなあ」とがっかりしたが、とりあえず台本…